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読み物-Fallout1 開発の舞台裏

GOG.comのFallout 1解説ページ「Editorial: Fallout」の和訳です。

Editorial: Fallout:http://www.gog.com/en/news/editorial_fallout

GOGのFalloutショップページは↓
http://www.gog.com/en/gamecard/fallout



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1990年代半ば、かつて繁栄したジャンルであったCRPG(※PC用RPG)は荒れ果てたウェイストランドへと変質しました。多くのデベロッパーは特定の公式によって成功を収めた後は進化を止める事を選び、またはJRPGの成功に便乗して家庭用ゲーム機へと群がっていき、このジャンル自体が停滞していました。

革命の必要性に答えるように、デベロッパーのBlack Isle StudiosそしてパブリッシャーのInterplayは何か新しいものを求めているPCゲーマー達に向けてpost-apocalyptic RPGのFalloutをリリースします。「Falloutはゲームの核心を突いたものだと思います」FalloutのデザイナーであるTim Cainは述べています。「このゲームには制限がありませんでした。これは今では"sandbox game(箱庭ゲーム)"と呼ばれています。しかし当時、我々は多くの人がプレイしていたような同じタイプの同じストーリーに同じイベントというリニア(1本道)RPGにはもう飽き飽きしていたのです。あなたは自分のキャラクタークラスを変更する事が出来ます、と言っても単にダメージが変化するだけ-剣の代わりにファイアボールで敵を倒すというだけです。」

Falloutに関する構想は、緊迫した話し合いや核の脅威にさらされている時に持ち上がったのでは無く、普段の夕食や談笑の間に生まれました。「多くのInterplayの開発者達は週に1~2回はCoco'sへ夕食に出掛けていました」FalloutのデザイナーであるChris Taylorは回想しています。「Tim CainやScott Campbell, Scott Everts, Jason Taylor, Wes Yanagi、その他大勢です。彼らは他愛も無い話やゲームの事について話していました。Falloutの初期のアイデアはこの夕食時に出て来たものです。そのいくつかは核心となるものでしたが、大抵は単に忘れ去られてしまいました」

多くのアイデアはデザインチームによって修正されたりボツになりましたが、全員が満場一致で同意した重要なインスピレーションが、InterplayがApple II用に開発したCRPG「Wasteland」です。「我々はみんな"Wasteland"が大好きでプレイしていました」Tim Cainは言います。「我々はこのゲームから"非リニア"や"オープンワールド"そして我々が好きだった"道徳的なジレンマへと導かれるクエスト"などを取り入れました」

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制限の無いゲームプレイを持つFalloutの独創性は、モラルの両面性が強調されるのと同様に、その物語のごく自然な延長線上のものです。2077年10月の核戦争の後、人類の生き残りはVaultと呼ばれる地下チャンバーへと逃げ込みました。ゲームは2161年の南カリフォルニアにあるVault13から始まります。そして主人公であるあなたは、放射能汚染で淀んだこの世界と同様に明確な定義付けをされはていません。

キャラクターの作成は、あらかじめ用意された原型の中から選ぶみたいに単純なものではありません。Black Isle/ Interplayが望んだのは各プレイヤーの体験が他の人とは大きく異なるようにする事でした。これを確実にするためにInterplayは当初GURPS(Generic Universal RolePlaying System)システムを採用していました。しかし多くの複雑な事情から開発チーム自身で独自のシステムを造る事になりました。

「"Wasteland"のデザイナーBrian Fargoは、Interplayにとってどのライセンスを獲得するのが良いか我々に投票させました。そしてInterplayにはゴシックホラー/ファンタジーのファンよりもGURPSのファンの方が多くいたのです」Chris Taylorは説明しています。「しかしGURPSのプロジェクトがスタートした後、InterplayはD&Dのライセンスを獲得しました、、、そしてGURPSプロジェクトは少し棚上げになってしまったのです。我々のチームにはRPGに関して経験豊富な人間が沢山いました。Tim Cain, Jess Heinigそして私、全員がそれぞれ異なるRPGについて熟知していました。そして我々は全員で"SPECIAL"システムを作り上げたのです」

「Strength」「Perception」「Endurance」「Charisma」「Intelligence」「Agility」「Luck」の頭文字に合わせたSPECIALシステムではキャラクターの特性をプレイヤーの好みに合うように調節する事が出来ます。その他のスキルに関しても手動で調整出来るので、ハッキングに優れたキャラクターや大/小銃器の取り扱いが上手いキャラクター、機械の操作に長けたキャラクター、または得意な物が一つも無い何でも屋になる事も出来ます。

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Vault監督官からVaultの浄水装置の代替部品を探し出す任務を請け負い、Vault13から外の世界へと踏み出した後は、南カリフォルニアの荒れ果てた大地がゲームの舞台となります。このような広大な世界を調査するというのは最初は少し大きすぎるようにも感じるでしょう。しかしその不安な気持ちも好奇心と自由度によってすぐに凌駕される事になります。

「我々はプレイヤーに特定の道徳的な経路を辿るように強制したりはしませんでした」とChris Taylorは言います。「もしプレイヤーが悪い事をしたいならばそうする事が出来ます。しかしプレイヤーの取れるその他の行動と同様に、我々はその行動に対する結果を用意したのです」

Tim Cainは"Wasteland"にあった一つの難しいクエスト「孤児の行方不明の子犬を探し出す」というクエストがインスピレーションになったと思い出します。「あなたは孤児の子犬を見つけますが、その子犬は狂犬病にかかっていて殺すしかない事が分かります。あなたが孤児にその事を説明しようとすると、彼はあなたに対して攻撃してきます。このシチュエーションであなたはどんな対応をしますか?戦う?逃げる?何とかして子供を戦えなくする?このような道徳的な曖昧さは多くのFalloutのクエストのインスピレーションとなりました。」

プレイヤーはFalloutの動的なストーリーの共作者であるという役割をすぐに理解して受け入れる事になります。このような柔軟性によって"救出ミッション"のようなRPGにおけるスタンダードなクエストにも直感的要素が加えられました。「私はTandiをレイダー達から救出するミッションが大好きでした。しかし決して彼女を父親の元へ送り届けたりはしません」Tim Cainは言います。「その代わりに私は彼女に武器を与え、彼女の意思に反してウェイストランド中を連れ回していたのです。彼女は射撃がとても上手でした。私はShady Sands以外ならたとえ彼女が不満を言おうとどこへでも連れて行きました。結局彼女はミュータント基地のどこかでフォースフィールドを通り抜けようとした時に死んでしまいました。楽しかったよ、Tandi」彼はため息を付きます。「本当に楽しかった」

Shady SandsについてはChris Taylorも同様にほろ苦い記憶を思い出しています。「私は偶然の事故からShady Sandsで戦闘を始めてしまい、ほぼ全ての住人を殺す事になってしまいました-この原因については良く覚えていません-しかし私はAradeshに向かって戦闘をやめさせるようにと叫んでいました。Shady Sandsの住人達を撃たねばならないのはとても残念でした。それでも彼らの死体から戦利品を漁りましたが、少なくともこの一件については残念に感じています」

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絶えず変動するような物語を作るためには、デザイナーが意図したルートからプレイヤーが逸れる可能性を全て慎重に調べる必要があります。「我々はキャラクターの原型タイプ(ステルスキャラ・戦闘キャラなど)を、あるビルドのキャラクターがある特定の局面を打開する方法の実例として使用しました」Chris Taylorは言います。「また我々は非常に自由な会話システムも用意しました。これは恐らく台本作家にとっては頭を痛めるものでしたが、出来上がったダイアログは我々に多少の柔軟性をもたらしてくれました。」

開発チームを驚かせたのは、正統では無い手段でクエストを解決したプレイヤーにとっては意味を成さないかもしれない解決方法を開発チームが説明しようとしなかったために埋める事が困難であった部分が、このゲームの巨大なファン層によって埋められ始めた事です。

「我々は"less is more(少ない方が効果が高い)"ストーリーテリングスタイルを採用し、全てを完全には説明しませんでした」Chris Taylorは説明します。「ゲームが発売された時にいくつかの掲示板を読んだのですが、我々が意図的に-または偶然に-曖昧にしておいた部分がプレイヤー達によって埋められていた事に驚かされました」

Falloutのような野心的なプロジェクトにとって、偶然の曖昧さは時に最高のシナリオとなります。デザイナーはしばしばプレリリース/ポストリリース時の欠陥に悩まされますが、それらの多くは見ていてとても面白いものです。

「私が最初にロケットランチャーを撃った時、ミサイルのグラフィックに間違ったものを使っていました」Tim Cainは説明します。「そして、ロケットが発射されて爆発する代わりに一人の男が私の前に現れ、ターゲットに向かって走って行って爆発して粉々になったのです。私はその男を犬に置き換えて"子犬ランチャー"にしてみんなで大笑いしていました」

Tim Cainの行った別の愚行をChris Taylorも提出してます。「Tim Cainは自分の作成したドアをみんなに見せようと興奮していました。みんなで彼のデスクの周りに集まり、そして彼はドアをクリックしました。ドアは開き、そして閉じる。また開いて、そして閉じる。そのドアは開閉するたびに2~3ピクセル右へと動いていきました。結局そのドアはスクリーンから出てランダムメモリの中へと入り、それによってゲームはクラッシュしてしまいました」

「私はそのドアはまだウェイストランドの外のどこかにあって、北極に向かって進んでいるんじゃないかと思っています」Tim Cainが笑いながら割り込んで来ます。

「私は引用ファイルが罪深き愉しみであったことを認めなければなりません」Tim Cainは続けます。「私は同僚達の会議中のコメントや廊下ですれ違う時に耳にした会話、そして何の脈絡も無く響きが面白いだけのものも全てファイルに残しておきました。このファイル中には特に多く引用されている人も居ますが、これは多分彼らが曖昧な代名詞を使用していたからだと思います」

もちろん、こういった不要なものが全てユーモラスであった訳ではありません。Falloutの開発初期は人材が不足していて、そのため完成までには予想されていたよりも多くの時間が掛かっています。「Falloutが完成するまでには3年掛かりました」Tim Cainは言います。「最初の6ヶ月は私一人しか居ませんでした。次の6ヶ月は私と脚本家とアーティストの3人、その次の1年間は大体15人くらいの人員がいました。最後の1年間では最終的に30人程の人間が作業に関わっています。これはこのような大きなゲーム、特にRPGを作るにしては充分な人数ではありません。そのため深夜や週末にも作業をする事が多くありました」

1997年の第3四半期にFalloutはリリースされ、CRPGへのその影響は核爆発と同じくらいに強く感じられるものでした。PC GamerやGameSpotなど多くの著名なゲーム誌においても"greatest games of all time(最も偉大なゲーム)"の項の上位にランクされ、GameSpotではFalloutがリリースされてすぐにその年の"RPG of the Year"を授与しています。

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Tim Cainにとって、多くのゲーマー達の心の中でFalloutが特別な存在となっている事は、3年にも及ぶ困難な開発期間と闘い続けた価値のあるものでした。「滑稽なのに暗い、ノスタルジックなのに未来的、楽観的なのに気が滅入る--Falloutは本当に魅力的なスタイルを持ち合わせていました。これらの対立するスタイルのバランスを取るのは非常に難しい作業でしたが、開発チーム全員がゲームに対して同じ展望を描いていた事が大きな助けとなりました」

「FalloutはCRPGの事情が微妙な時期にリリースされました」Chris Taylorも同意します。「このタイプのRPGは8-bitの時代にはとても人気があったのですが、その頃には家庭用RPGと入れ替わっていました。CRPG自体もあまり作られていない時期でしたが、私自身はFalloutは正しい時に正しい場所に存在出来たのではないかと思っています」



 
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  1. 2010/10/10(日) 12:53:14|
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